日々進化していく保険ショップ
その上介護者が身内だと、「あの穏やかだった家内が」とか、「あの、知的な紳士だった親父が」などと思うと、つい、必要以上に今の姿に腹がたつてきてしまいます。
それから、最近のことは忘れているけれど、昔のことはよく覚えているのも痴呆の人やお年寄り全般に言えることです。
たとえば娘さんの顔は忘れていて、「あなた、どなたさま?」などといって娘を悲しませ、お嫁さんのことはよく覚えているなどということもあります。
これは、娘さんは痴呆の人の頭の中では、まだ少女の頃の思い出が強く残っていて年をとった娘は受け入れられないのでしょう。
かたやお嫁さんは大人になってから知り合ったので、大人の姿で覚えているのです。
自分にとってこうであってほしい、という姿で記憶されているのかもしれません。
かと思うと嫌いな人は忘れていて、好きな人はよく覚えていたりします。
どこまでが本当でどこからが嘘なのか、介護する人を常に惑わせます。
tさんの示す様々な行動も、落ち着いて考えてみると思いつく節があるのですが、介護の大変さの中ではそんなゆとりはなかなか持てません。
結局また怒ってしまうという悪循環を繰り返します。
tさんは去年、介護認定を受けました。
「要介護四」と認定されました。
痴呆の場合は、なかなか適切な認定結果が出ないので心配していましたが、まあまあ納得のいく認定結果でした。
ショートステイサービスが欲しい介護度が高いほど介護保険を使った介護サービスが多く使えます。
それから、介護度が高い人ほど、介護保険から施設に支給されるお金が高いのです。
施設運営の金銭の面からだけ考えると、介護度が高い人を預かった方が、施設の収入が多くなるということになります。
ですから、どちらかというと、介護度が高い人は、施設に入りたい時には、受け入れられやすいということです。
Tgさんは九年にわたるtさんの介護にもう疲れきっていました。
介護保険制度になる前は月の内三分の二は、特養や老健(老人保健施設)のショートステイを繰り返し利用していました。
残りの月の内一0日間は、特養でやっている当時の名称E型デイサービス(現在では痴呆性老人向け毎日通所型センター)で、昼間の間預かってもらって、昼食や入浴のサービスを受けていました。
こうして、日曜日と平日の夕方から翌朝まで介護すればいいように、介護スケジュールを組んでいました。
しかし、介護保険になってからは、ケアマネージャーという人が来て、介護計画を立ててくれましたが、ショートステイサービスはうんと減らさなければならないことになりました。
その代わりにヘルパーさんが毎日来るようにしましょう。
夕方も見回りに来ましょう、と言われました。
Tgさんは、「それではやっていけません」と言ったのですが、「ショートステイサービスの利用は上限が決められていますから、どうしても利用したければ、介護保険の利用枠を超えた分は全額自費負担で利用してください」と言われてしまいました。
Tgさんの年金では夫婦の生活を賄っていくのが精一杯です。
とても自費でお金を出しての利用はできません。
しかたがなくショートステイを少なくして、ヘルパーさんに多く来てもらうようにしたのですが、tさんの介護はまとめてすることは絶対にできません。
時間を見計らって連れていって、パンツを脱がせて便器に腰かけさせれば尿も便もトイレでしてくれますが、うっかりしていると盛大にもらしてしまいます。
失敗した時のために一応紙おむつはしています。
もしおむつの中に便をしてしまってから、Tgさんが来客などで長い時間ほっておくと大変なことになります。
暇つぶしに手をおむつの中に入れてうんこをつかみ出しては、うんこでねんど遊びをしてしまいます。
着ているものから畳から壁まで、大掃除をしても匂いが取れなくなります。
それより、いやがるtさんを押さえつけてその作業をするには、Tgさんの体力はもう耐えられなくなっています。
ショートステイに行けば、ベテランの介護職員さんたちが、上手にトイレに誘導してくれます。
万が一失敗しても、手際よく始末をしてくれます。
デイサービスに行っても同じです。
tさんがいない聞は、Tgさんはゆっくりと昼寝もできました。
買物もあれこれ品定めができました。
こんなことがTgさんの息抜きになっていました。
家の玄関はtさんには開けられないように工夫してありますが、ほんのちょっと油断したすきに外へ出ていってしまうことがあります。
もちろん道が分かっているわけではなく、行く先がはっきりしているわけでもないのです。
どこまでも、かなりのスピードで、ただただ真っ直ぐに歩いて行ってしまうのです。
何度か、隣町やそのまた隣町まで行ってしまって、警察のお世話になったこともあります。
こちらの言うことが通じないのですから、叱ってみても静かに言い聞かせてみても、何の効果もありません。
昔は食が細い方だったtさんが、痴呆になってから大食いになりました。
今食事がすんだと思うと、すぐに、「おはん、おはん」(ご飯、ご飯)と不服そうにいやいやをして、なにか口に入れるまで大声を出します。
一度、Tgさんが洗濯物をとり込んでいる聞に、座布団の端を破いて、中の綿を口一杯に詰め込んで息が止まりそうになったことがあります。
急いで口の中に指を突っ込んで、綿を引っ張り出したら、驚くほどたくさんの綿が出てきました。
このようなことは数え出したらきりがないほどあります。
Tgさん自身、がお風呂に入る暇もないので、ヘルパーさんが来ている聞か、タネさんが寝ついてすぐに入ることにしています。
夜中もお腹がすくらしいのです。
夜中の食べ物にはバナナが一番いいことが分かりました。
バナナならば切ったり暖めたりする手聞が一切いりません。
それから、実はこれが一番肝心なことなのですが、入れ歯をはずしたままでも、口の中でつぶすようにもぐもぐしていれば喉に詰めることもなく飲み込んでくれます。
Tgさんはtさんのベッドの横に布団を敷いて寝ていますが、いつも枕元に水飲みに入れた麦茶とバナナを置いてから布団に入ります。
tさんが夜中に呼ぶと、横になったままバナナの皮をむいて、一口大にちぎってtさんの口に入れます。
残りを自分が食べるとちょうどいい分量です。
冬は起き上がった時に寒いし、かといっていちいち何か羽織ったりしていると自分の方がすっかり目が覚めてしまって、二度と寝つけなくなってしまいます。
タネさんの方はバナナを食べると満足してすぐに眠ってしまい、朝は五時ごろから、「おーちゃん、おーちゃん」(父ちゃん、父ちゃん)とTgさんを呼びます。
そこで、冬の聞は寝巻きに着替えないで寝ることにしました。
戦時中に空襲がたびたびあった頃、服のまま寝たことを思い出していました。
ショートステイが二か月に一週になってしまったことがとてもこたえましたニ00二年からショートステイの利用枠が増やされるそうです)。
居宅介護はもう無理Tgさんはもう疲れきっていました。
tさんが静かに眠っている側で、この状態がいつまで続くのだろう、これ以上介護はできない、と思いつめることがよくあります。
もし、自分が倒れてしまったらどうなるのだろう。
保険ショップの個人的な意見としては、読み手にわかりづらい保険ショップ文章を書く人は文章力が優れているとは思いません。
保険ショップってなかなかですよ。個性派にオススメの保険ショップです。
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